妖怪ウォッチ映画の最新作「妖怪学園Y 猫はHEROになれるか」を見てきた。今までのシリーズとはかなり毛色の変わった作風だがこれはこれで面白い。

 Yつながり

Y」いう文字でネトウヨ発掘のネタを思いついたのが今回のテーマである。

 

天皇に関する議論で有名なのは、「女系天皇を容認するかどうか」である。自分は天皇制は正直どうでもいいのだが、女系反対派の言説としてこういう物がある。

「神武天皇から男系を万世一系で続けているのは、男系でのみしか最初のY染色体を受け継ぐことができないからである。遺伝的な意味でも女系を容認するべきではない」というものだ。

遺伝子に関しては自分も詳しくは知らないから何とも言えない。ここでは、誰が最初に天皇家にはY染色体が云々と言い始めたかである。


「女系天皇が許されないのはY染色体を受け継げないからだ」という言説は、2004年に八木秀次が言ったのが最初である。


八木秀次(やぎ ひでつぐ)というのは、麗澤大学経済学部教授の立場にあり、「新しい教科書を作る会」にもかかわっている、ウヨ界隈ではけっこうな大物であるみたいだ。そんな彼が、「Voice」という雑誌の20049月号にてこのような記事を書いた。

女性天皇容認論を排す 男系継承を守るため旧宮家から養子を迎えればよい

https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/01291/contents/309.htm

リンク先は「日本財団 図書館」というサイトであり、過去のこの財団が協力した文章についてまとめられている。その中に、このVoiceの記事内容が書かれていた。

 

(202027日 加筆修正しました)

今回もその内容をコピペしたいと思ったがそれはできなかった。

※ この記事は、著者と発行元の許諾を得て転載したものです。著者と発行元に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど、著者と発行元の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。

ページの一番後ろにこのような文字が。というわけで、そのまま丸ごとコピペはヤバそう…と思われたが、いいものを見つけた。

第6回 皇室典範に関する有識者会議

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kousitu/dai6/6siryou3.html

説明資料PDF

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kousitu/dai6/6siryou2.pdf

首相官邸のサイトにて、平成17531日、すなわち翌年に開催された皇室に関する会議録にて、八木秀次が有識者として呼ばれ先ほどのサイトで書かれていた内容とほぼ同じことを発言したものがあったのだ。というわけで、ここから引用をしていこう。

 

天皇と遺伝子が云々の話においては、歴代には推古天皇などの女性の天皇もいたことも論点にはなっているが、それらに関してはこのように話していた。



・女性天皇の職務自体が中継ぎ役であったかどうかについては議論があるところでございますが、少なくとも皇位継承に関しては中継ぎ役であったことは確かでございます

・女性天皇が即位後に男系の男子以外と結婚され、その間にお生まれなったお子様が天皇になられた例はないということでございます

・「女性は『皇位』の継承者にはなり得ても、『皇統』の継承者たり得ない」。すなわち、天皇の位には就けるけれども、その後、血はつながっていかないということが、皇統すなわち歴代天皇の系図を見ますと確認できます


そして「私は素人ながらこのようなことを以前から申してまいりましたが、最近になりまして、生物学者の中から、あなたの言っていることは全く正しいという意見をいただくようになっております」と前置きしたうえで、Y染色体と天皇家についてを語っていたのだ。


・仮に神武天皇を初代といたしますと、初代の性染色体、男の場合XとYのうちのY、Y1 は男系男子でなければ継承ができません。生物学者の中に、その点を「Y染色体の刻印」というふうに表現なさっている方もおられます

・男系男子であれば、遠縁であっても同じY1 を確実に継承しているということが、お配りをした資料の、遺伝の系図で確認ができます

・もちろん、我々の祖先は遺伝学の知識はありません。しかしながら、農耕民族としての経験から「種」さえ確実なものであれば、血は継承できると考えていたのではないかと、このように思うわけであります


天皇とY
資料の図とは先ほどの
PDFのリンクから見られるこれであるが、画質の都合などでよく見えなかったら申し訳ない。この家系図の例では色を付けたのが男性、付けてないのが女性としている。最初の神武天皇の持つY染色体をY1とすると、その子供が男性であるならばこのY1染色体は絶え間なく受け継がれており、この染色体の継承こそが天皇にとって非常に大事なことであるといっている。


今、必要なのは、将来の皇位継承に備えて皇位継承の基盤を充実させることではないかと存じます。すなわち、神武天皇以来の男系の血筋を引いた宮家の数を増やしておくことということであります。このままでは皇族自体が絶滅いたします


このような感じで、神武天皇のY染色体について力説していたのであった。


天皇家の女系を認めるか否かの言論にY染色体と絡めて話している所については、これ以上に古い記述は自分が調べた範囲では見つけられなかった。

http://www.budoshop.co.jp/Kiserukemuri2-2/no.73-no.99/74Y-dna.htm

強いて言うなら、このどこのホームと繋がっているのか出所の分からない謎のサイトが716日に書いたとされるのが見つかったが、ここでは、一水会機関紙「レコンキスタ」にて木村三浩代表と八木秀次高崎経済大学助教授の対談で、八木氏がY染色体と天皇家について語ったという引用で紹介をしている。

レコンキスタという機関誌は一応存在していることは分かったが、詳しい内容については分からなかった。しかし、これにおいても、最初に言い出したのは八木秀次であることは変わらないようだ。

 

以上が、「天皇家とY染色体」について最初に語ったのは誰か、についての発掘結果である。サイトの一部についてはポリシーになるべく従おうとした結果その内容をここでは書けなかったので、そちらの内容を詳しく知りたいのであれば上記のサイトのリンクから本文を直接読んでほしい。

ちなみに妖怪ウォッチシリーズに関しては、2020年2月現在は「妖怪学園Y Yとの遭遇」としてアニメが放送されている。アニメ版は過去のシリーズも含めて動画配信サービスにおいての公式配信も多く、ゲームに関しても実況動画などは多い、皆さんこれを機会に触れてみるのはいかがだろうか。