「エベンキ族」という言葉を皆さんは知っているだろうか。

「現代の韓国人の祖先はエベンキ(エヴェンキ)族という、高麗人や百済人とは全く違う種族の人種である。当然、日本人とも遺伝的な関係は全くない」という感じでネトウヨたちがよく使う言葉である。

僕は民俗学などは詳しくないのでネットで調べてみると、ユーラシア大陸北部で生活している少数民族のことらしい。それがなぜこのようなヘイト目的で使われるようなったのか?

この言説がインターネットで初めて登場した瞬間を探してみた。

 

まず2011年以降から、「韓国人のルーツは、高麗人でも百済人でもなく別民族のエベンキ(エヴェンキ)族「エベンキ トーテムポール」でGoogle検索してみましょう」という出だしの書き込みが増えてきているのが確認した。その際に出典の手掛かりとなったのは、それらのコピペの中にあった「2011/05/06()」「本当にあった怖い名無し」と「ID:oNS2+D/u0」だ。

5ちゃんねるのオカルト板でのデフォルトハンドルネームで、日にちとIDが分かったので「必死チェッカーもどき」を使えば発見できた。何だか「仮面ライダーW」のワンシーンを思い出す作業である。

 

 

中国分裂、朝鮮真空パック 第178

https://toki.5ch.net/test/read.cgi/occult/1304578553/

以前に紹介した、余命スレのお札画像の起源となっているスレである。

http://ntuyhakkutu.livedoor.blog/archives/2700074.html

それはこの書き込みから始まった。

22 :本当にあった怖い名無し:2011/05/05() 22:27:09.01 ID:g37I7XdF0

素人だが、日本語の起源は韓国語という説の最大の弱点は、古代朝鮮語がまったくわからないことで比較できないこと、日本が朝鮮半島を支配したため朝鮮語に対する現代日本語の影響が強すぎて、雑音が排除が難しいことである。このあたり、どうなっているだろうか?

 

78 :本当にあった怖い名無し:2011/05/06() 05:01:37.95 ID:oNS2+D/u0

>>22

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1343865373

韓国人のルーツは、高麗人でも百済人でもなく別民族のエベンキ(エヴェンキ)族 「エベンキ トーテムポール」でGoogle検索してみましょう

ツングース族の顔

ttp://img.tfd.com/wn/51/68A75-tungusic.gif

韓国では大真面目に国家機密扱いらしく、エンコリでこの関係のスレが立つと10分以内に運営によって消される 余程都合が悪いらしい

 

79 :本当にあった怖い名無し:2011/05/06() 05:02:40.76 ID:oNS2+D/u0

韓国のソッテという鳥のトーテム

http://www.lifeinkorea.com/Images/Changseung/bAnd610.jpg

http://www.lifeinkorea.com/Images/Changseung/bjangseung1.jpg

エヴェンキ族の鳥のトーテム

http://www.sfu.ca/archaeology/museum/russia/new030.jpg

http://www.sfu.ca/archaeology/museum/russia/new035.jpg

朝鮮のトーテム

http://sayasaya.sakura.ne.jp/image/20_0126_9.jpg

エヴェンキ族のトーテム

http://farm1.static.flickr.com/56/142672917_064dc07307.jpg

 

80 :本当にあった怖い名無し:2011/05/06() 05:04:21.95 ID:oNS2+D/u0

朝鮮民族とツングース系の代表民族であるエベンキ、エベン族とは共通風習、歌、言葉などから、「朝鮮民族」とは同じ流れと分かる。馬を持たなかったエベンキ族の代表的な歌は、遠くの人々を懐かしむ「アリラン(迎える)・スーリ(感じとる)」。朝鮮のアリランには「アーリアリラン、スールスーリラン」とそっくりな言葉が続く。節回しも酷似している。

アリランという言葉、スーリも意味不明と言ってるが、エベンキの言葉では意味はハッキリしているw

朝鮮とエベンキ、ワイ族には、棒を立てたソッテ、トーテムポールのチャンスンが共通。朝鮮の神社にあたるものであるソッテって、こんなものなんだよねw いずれにしても、森を大事にする神社とは似ても似つかぬもの。

http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2046m.jpg

http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2052m.jpg

http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2051m.jpg

これも、エベンキなどと同じ風習。中国や日本にはない。チャンソンと呼ばれるトーテムポールの様な木像と同じで、エベンキ族と朝鮮でだけ見られる。

チャンソン

http://zaiwakan.hp.infoseek.co.jp/hanguku0311.files/image043.jpg

http://busan.nekonote.jp/korea/old/life/kokoro/chn.jpg

http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2075m.jpg

http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2073m.jpg

http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2049m.jpg

朝鮮人は自分たちのルーツが実は高麗人でもなければ百済人でもなく他民族だったというのを隠したくてしょうがない。

 

この書き込み以降、ネットの至る所で内容をコピペしたものが広まるようになった。

突っ込みどころは多々あると思われるが、個人的にこの言説の無理があると思える点は「文化や風習は1つの民族につき1つの物しか持っていない」という前提が無ければ成り立たないということである。高麗人と百済人とエベンキ族などに民族を超えての交流があり、文化の輸入や混血などがあったからと考えるのが自然であろう。 このID:oNS2+D/u0の考えでは、民族や文化という物はお互いに交流を断ち、自分だけの風習を延々と守り続けるという物なのだろうか。まるでなんJと嫌儲に攻撃される前のハングル板原住民だ。

 

自分は民族学や遺伝子学などはほとんど知らないので、大したコメントなどができなかったことはすまないと思う。