ネトウヨなど発掘所

インターネットで見かける政治関連の噂やコピペなどの出所などを調べてみるサイトです。

2020年06月

今回はリクエスト…というか、いわゆる「真夏の夜の淫夢」というものにも絡んだ政治ネタについての要望が来たので、少し調べてみることにしたのだ。

今回のテーマは、2011年に起きた尖閣諸島での追突事故についてだ。

当時が民主党政権であったこともあってかこの問題はやたらと多く取り上げられ、sengoku38を名乗る者のリークもあってかネットでもテレビでもかなり話題になっていた。そんな中でとある噂も出ていたのだ。

「日本の海上保安庁の職員が、追突の際に殉職をしたのを日本政府が隠している」というもの。

 

これに関して、ネットである動画が投稿されたのであった。

尖閣流出ビデオ 中国船員が海保職員谷岡氏を銛で突く問題のシーン抜粋


いわゆる「谷岡 殉職」という物である。衝突の動画にホモビデオのワンシーンをつなげた動画が話題となり、これを真に受けたネトウヨも多かったという物である。

その中で、「石原慎太郎もこれに釣られてしまった」という話があるのだが…よく調べてみると、少々これはおかしな話なのであった。

 

「尖閣事故で海保職員死亡」説 なかなか消えない本当の理由

https://www.j-cast.com/2010/11/09080388.html

JCASTニュースという所で石原の発言について取り上げられていたのだが、ここでは発言をした場所について、「1024日の「新報道2001」というテレビ番組」にて言ったものだと紹介されている。

ニコニコで尖閣ネタの淫夢動画が投稿されたのは2010115日、石原が尖閣で殉職者が出たと語ったのはそれより前の20101024日なのである。動画が出る前から、ネットでは既に殉職者が出たという噂が流れていたのである。噂を基に例の動画も作られたのであろう。

 

では、最初に殉職者が出たと噂されたのはどこであろうか。

钓鱼台撞船事件 中日两国相互提抗

http://www.bbc.co.uk/zhongwen/trad/china/2010/09/100907_china_japan_diaoyu_crash.shtml

BBCという海外ニュースサイトが201097日に作成した尖閣事件についての記事である。元ニュースにおいてはこのようなことが書かれていたのであった。


日本海上保安廳稱,碰撞最初在星期二(97日)上午1015分(格林尼治標凖時間115分)發生,事故沒有造成人員傷亡。


傷亡というのは、「死傷する」という意味であるようで、どうやら追突が起こって間もないころであったからか情報が錯綜していたのだろうか、死者が出ていると書かれていたのだった。どうやらこのことから「政府は殉職者が出たことを隠蔽している」という話に繋がり、ネットで話題になった結果淫夢動画も作られたのであろう。しかし、「谷岡 殉職」の動画のインパクトがあまりにも強かったのと日本語訳がされなかった海外ニュースの情報だけだったせいか、BBCニュースの件があまり話題にならず、例の動画に政府関係者も騙されたのではという誤解も発生したのではなかろうか。

久しぶりのリクエスト対応だが、こんなのでいいのだろうか。

ざっくり
ハン
J速報というサイトは僕の行きつけのサイトの1つであるが、ここでは政治ネタのほかにも時々アニメ漫画のネタを取り扱うことがある。これを見習って、僕もそういうのを作ってみようと考えたのだ。

今回紹介するのは、「けものフレンズ」についてである。

一時期は、1期アニメの監督であった「たつき」が降板したことはかなりの騒ぎになった。たつき監督を評価しているという人たちの暴れようは、かの「余命三年時事日記」の読者たちにも匹敵するのではと言われ、ハンJ速報でもそれが紹介されたことがある。

 

降板の理由については諸説あるのだが、何故か「キャラクターデザインなどを担当した吉崎観音氏が、たつき監督の才能に嫉妬したからだ」なんていう、根も葉もない噂がある。しかも、未だにこれを信じている人がけっこういるのだ。

いったい誰がそんなことを言ったのか、調べてみた。

 

ネットを探してみると、これを最初に告げたニュースサイトを見つけたのだ。

けものフレンズ監督降板騒動「功労者をのけものにする」KADOKAWAの企業体質

http://dailynewsonline.jp/article/1359354/

報道したのは「デイリーニュースオンライン」というサイト、掲載されたのは2017928日だから、降板を告げて3日後の記事である。

そこでの記述の一部を抜き出してみよう。


●「そもそも、たつき監督が外れた理由は、彼が本当に思い詰めてこれ以上作品を自分が手がけることができなくなったと漏らしていた6月ぐらいからずっと燻っていました。我慢をしていたのですよ。それが、8月上旬にある事件をきっかけにすべてが壊れる方向に進んでしまった」と実態を知るメディア関係者は言う

●そのある事件とは「『けものフレンズ』のキャラクターデザインや原作原案者扱いであった吉崎観音さんが『もうたつき監督には外れてほしい』と会議の席で明言してしまったのです」とはメディア関係者

事情に詳しいクリエイターは吉崎氏についてこう語る。

「吉崎さんは優れたクリエイターですし、何かを作り上げる力はとても強いのですが、自分が中心になって制作が進まないと気に入らない部分があり、ヤオヨロズのようにアニメファンにも刺さるような会社が独自のプロモーションを始めるとイライラする部分はあるのではないでしょうか」

前出の制作関係者も「KADOKAWAの担当者が吉崎さんの嫉妬をコントロールできず、逆に吉崎さんにIP(けものフレンズ)のコントロールをさせようとして肩を持った結果、実力のあるヤオヨロズを外さざるを得なくなったんです」という。


赤文字で強調している部分を見ればわかると思うが、これらの証言をしている人たちは「関係者」や「詳しい人」といった感じで、具体的なことが全く書かれていない。こんな怪しい物を信じるのは、ネット用語でいうところの「情弱」といった感じなのだろうか。

だがしかし、それでもたくさんの人が信じているのである。かの余命三年時事日記も、実態の分からない投稿者の出す不明瞭な情報を多くの人が信じ込んでしまった。どうしてこんなものを信じることができるのか、僕にはわからないのである。というより、これは明らかに吉崎観音氏に対しての名誉棄損でしかないので、デイリーニュースオンラインを訴えるのがベストな選択ではなかっただろうか。そういった強硬姿勢をとらなかったせいで、つけあがる人ができてしまうのである。

 

ちなみに、この件についてはカドカワの株主総会で実際にカドカワの方に話をした株主のレポートも存在しているようだ。これを見るといろいろ参考になるかもしれない。

スズキオンライン:カドカワ株主総会2019レポ|井上伸一郎・新代表取締役「日本のアニメ会社の成長をサポートしていきたい」

https://michsuzuki.hatenablog.com/entry/2019/06/20/052613

 

そもそも、肝心のたつき監督はインタビューなどにもほとんど答えず、騒動があった時も彼に直接聞こうとする者はだれ一人としていなかったのは疑問である。それと、彼の最近のアニメ制作事情などを見ても、正直言ってたつき監督はそこまで優れたアニメ監督であるとは到底言えないという感想なのだが。安倍総理も無能なのにたくさんの心棒者がいるのと同じだろうか。

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